「なんで言わないと分からないの」は関係を終わらせる
男女の間で「何で言わないと分からないの?」という言葉を耳にすることは多い。
大体の場合男性が女性に言われる構図が多いように思います。
しかし恋人間でのこの発言は破局の原因ともなりえる事を覚えておきましょう。
今回はこの言葉について考えてみたいと思います。
時間が経てばお互いに甘えが生じる
昔から「阿吽の呼吸」と言うように、親しい間柄では多くを語らなくても意思が伝わるという描写は映画やドラマでも頻繁に登場します。
日本の夫婦がお互い「愛してる」と伝えない事は外国人から見るとすごく不思議だとか。
「なぜ愛を伝えないのか?」というと「日頃からの行動で伝わっている」と答える方が多いですよね。
しかしその主張とはウラハラに「言ってないから伝わってない」という問題は物凄く耳にしませんか?
- 「夫に酢を買ってこいと言ったら本当に酢を買ってきた。うちではポン酢を酢と呼んでいるのだから普通ポン酢買ってくるだろ。なんでそこまで言わないと分かんねーのよ」
- 「嫁に明日着るからすぐシャツ洗っといてって言ったのに干した後アイロンかけてない。普通乾かしたらすぐ着れるようにアイロンかけるだろ、なんでそこまで言わねーと分かんねーのよ」
こんな愚痴をこぼすのは相手に自分の意思が伝わっていないからです。「これだけ同じ時間を過ごせば言わなくても分かってくれる」という何の根拠もない思い込みが本来必要であるはずの「要求事項」を欠落させています。
- 「今日はしゃぶしゃぶだからポン酢を買ってきて」
- 「このシャツ明日の夜に着るから洗濯してアイロンかけておいて」
言い方をこのように変えれば全て丸く収まります。
この言い回しをするのがそんなに大変ですか?
これは男女間だけではなく、会社でも言えることです。
今一度自分の要求を正確に伝えるよう意識してみてはいかがでしょうか。
喧嘩している時のなぞなぞは「解決する意思がない」と思われる
これは男性の諸君の方が経験があると思いますが、「なぜ相手が怒っているのかわからない」場合があります。
今日一日楽しくデートしたはずなのに、家に帰って話しかけても素っ気ない。何かに怒っている事だけはわかる。
「どうしたの?」「何に怒っているの」「俺なんかした?」
「なんでもない」「別に」「今話しかけないで」
いや怒ってるじゃん、、、と思い、どうしても怒っている理由を知りたくてしつこく理由を探っていると
「なんで言わないとわかんないの?」「私の事全然気にしてないんだね」
と言われます。この時言われたほうの心境は
「ああもう早く言えよめんどくせぇなんだこいつ」
です。
喧嘩はお互い何が不満だったのかを話し合って落としどころを探す作業です。
しかし何が不満だったかを言わない場合は、何も進展しません。
怒っている理由を聞いている方は、少なくとも「自分に非がるなら直したい」と思っているからこそ聞いてきます。
その気持ちをを無駄にしないであげてください。
そしてこの「怒りのなぞなぞ」の最大の問題は、時間が経てば経つほど悪い方向に想像が膨らんでしまう事です。なぜ怒っているかを隠している間、最初は「めんどくせぇ」と思っていた相手は徐々にこう考え始めます。
「うわまだ口きいてくれない」「自分はいったい何をやらかしたんだろう」「もしかしてあの事かな」「いやもっと重大な事を見落としているんじゃないだろうか」「それとも体調が悪いのか!?」
こうやってどんどん自分の行動を遡って記憶の洗い出しを行います。
真面目な性格であればあるほど、あなたへの想いが強いほど、悪いほうに想像するでしょう。
そして長い沈黙の後、怒りのなぞなぞの答えをお披露目することになりますが、それがもし本当に些細などうでもいい事だった場合、
「え?こんな事でずっと怒ってたの?」「俺はこんなどうでもいい事でこんなに悩んだのか?」
となり、「どうでもいいことで周りを振り回す奴」「話し合いで問題を解決できない奴」という不名誉なレッテルが張られる事になります。
一度こうなってしまうと、次回本当に重大な問題が発生した場合にも
「ああ、またなぞなぞ始まったよ、どうせまた大したことじゃないから放置しとこ」
となりかねません。
なので、「なんで私の事を何もわかっていないんだ」と思っても、冷静にここが気に入らないと伝えたほうが相手のためになり、まわりまわってあなたのためにもなります。
まともな相手ならきちんと話し合いに応じてくれるはずです。
まとめ
「なんで言わないと分からないの?」とう発言には何もメリットがない。「バカ」「あほ」と同類の言葉です。
幾度の話し合いを重ね、何度もこの言葉を使ってくる奴には逆にこう言ってやりましょう。
「その年になって言わないと分からない事も言わないと分からないの?」
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