扁桃腺が腫れたので手術で切除した体験記

2020年5月30日健康健康,体験談

扁桃炎で扁桃腺が腫れて元に戻らない

2019年2月、私は40℃近い高熱に襲われた

特に悪寒が激しく全身がガクガクと震え、喉が大きく腫れていた

時期的にインフルエンザや溶連菌が流行っていたので会社を休んで近くの診療所で診察を受けた。

結果はインフルでも溶連菌でもない。ただの扁桃炎と診断された。

処方された抗生物質、悪寒止めなどで様子を見ることに。

症状自体は2~3日で収まったものの、扁桃腺の腫れだけは元に戻らなかった。

物を飲み込むのにも違和感があるし、寝ているときは息が止まって目が覚めるようになってしまった。

扁桃腺の炎症を訴え、耳鼻咽喉科を受診して経鼻内視鏡検査

診療所の勧めもあり、一度専門の耳鼻咽喉科で診てもらうことにした。

医者に症状を説明すると経鼻内視鏡検査(通称:鼻カメラ)を行うという。

まず麻酔作用のある蒸気を管で導いて鼻から吸引する。およそ五分ほどだろうか。

するとだんだん鼻から喉にかけての感覚が無くなるのを感じた。

そこへ直径5mmほどの細長いカメラを鼻から入れていく。

麻酔のおかげであまり痛くはなかったが、やはりとてつもない違和感がある。

医者の視線の先のディスプレイには私の喉が映されていた。

私もしばらく眺めていたが、素人が見ても分かるぐらい空気の経路が閉塞している。

両サイドから大きく出っ張っている粘膜の塊は扁桃腺だった。

「あーこれは切ったほうがいいですね、切りましょう」

即決で扁桃腺の切除手術が決まった。

その場で手術日の調整や入院説明が行われた。伝えられたのは主に下記の通り。

  • 入院日数は12日間
  • 手術日は二日目
  • 親などに手術の同意書にサインしてもらう事
  • 手術前に高額医療費控除の申請を行う事

入院日数について、ネットで調べた限り5日程度が相場らしいのだが、私は病院から自宅までが遠い。

そのため出血した場合などにすぐ対応できないため、ほぼ完治するまで病院に幽閉される入院させていただくこととなった。

扁桃腺の手術を生命保険へ連絡。高額医療費控除の申請

入院前に生命保険と高額医療費控除の申請を行わなければならない。

これを怠ると手術による身体的なダメージより、懐への金銭的ダメージが勝る事になる。

まず、生命保険への連絡だが、私の加入している生命保険に連絡を取ると「診断書」を送付すれば入院にかかる費用を払ってくれるらしい。

また、高額医療費控除も申請した。高額医療費控除とは、医療費に上限を設けることができる制度だ。

この上限は自分の年収によって変わってくる

申請は所定の様式に必要事項を記入し、自分の健康保険へ送付することで完了した。

後日、証明書が送付されてきたら完了だ。

入院に掛かる費用や戻ってくるお金を計算すると、ちょっとプラスになりそうだ。

扁桃腺切除手術による入院1日目

高額医療費控除や保険の各種書類手続き

12日の入院と聞き、たくさんバックに下着を詰め込んで向かった病院。

受付で手続きを済ませると早速自分の病室へと通される。8人部屋の真ん中の方であった。本当は端っこが良かったんだけど、、、、

しばらくすると医療事務のお姉さんが来た。事前に記入済みの各種同意書などを渡した。

扁桃腺切除手術前検査

手術前には問題がないか検査を行う。

項目はレントゲンやら尿検査などだ。終えると改めて医者から手術の説明がり、質問等を通して不安を解消してくれる。

医者に聞かれた事は「今までずっと扁桃腺が腫れるのを繰り返していた?」という事だった。

なぜそんなことを聞くかというと、扁桃腺にはリンパ線や血管等が沢山つながっている。何度も炎症を起こしていると、これらが癒着して手術の難易度がとても上がるらしい。

扁桃腺切除前のごはん

この御飯が手術前に口にできる最後の食事。しばらく固形物は食べれないとの事なので、味を噛み締めた。

扁桃腺摘出 食事 一日目

病院のごはんは美味しくないと聞いていたが、全くそんなことはない、むしろいつも食べてるものよりよい食事だろう。

扁桃腺切除手術による入院2日目(手術当日)

手術前の準備と摘出した扁桃腺の処理のサイン

手術当日、昨日の夜から絶食しているのでおなかが鳴る

手術の予定時間は10時から。

9時半に、事前に渡されていた所定の手術着へ着替える。

看護師が迎えに来て腕に麻酔や抗生物質を流す点滴ラインを付けられた。

点滴

その後、手術前の精神統一を行っていたところに医者が来た。

「よかったらこれ中身読んでサインしといて」と渡されたのは一枚の同意書である。

内容は大体下記の通り

  • 摘出した扁桃腺を大学病院の研究のために提供してほしい。
  • 提供してくれたからと言って入院代割引などのメリットがあるわけではない。
  • 場合によっては血液やその他試料の提供をお願いするかもしれない。
  • あなたの善意によって研究が進み、医療の発展に繋がります。

まぁ切り取った扁桃腺なんて要らないし、まぁいいかと思い同意書にサインをして提出した。

扁桃腺切除手術直後の口の中の状況と麻酔による妄言

オペ看の方が迎えに来た。何に使うかわからないが、言われた通りバスタオルを持って手術室へ向かう。

手術代の上に寝かせられると、足首、膝、腰、胸をベルトで驚くほどガチガチに固定された。映画的には「ゾンビになりかけ」状態、拘束される。

後から聞いた話だが、麻酔が覚めた時に暴れないようにするためらしい。

そして、昨日右腕に刺した点滴用の針に麻酔を流し込んだ途端、酒に酔ったような感覚になる。

麻酔医「ふらふらしてきたでしょ、多分もう少ししたら

ここで記憶が途切れた。

次の記憶は手術代の上で看護師に押さえつけられている場面だ

看護師「おきてくださーい、手術終わりましたよーあー暴れないでくださーい」

全身麻酔中に何か夢を見ていた。布団で寝ている時に強盗に襲われる夢で、私は必死に抵抗していた。

麻酔が覚めた時もこれが現実なのか夢なのか判断がつかず、拘束された手術台の上でのたうち回る。

徐々に今手術が終わったのだと理解する。

意識を口元に向けるととてつもない違和感と血の味がする。

医者「鼻で息してみてくださーい」

私は言われた通り鼻から息を吸い込む。続いて鼻から息を、、、!?

吐けない!息が鼻から出ていかない!

何かが喉に蓋をして鼻から息を吐くことができない!何度もお腹に力を入れて腹圧をかけるが息が通らない!やばい!死ぬ!

顔で訴える私に医者も気づく。

医者「ん?なに?吸えないの?ちょっと吸引吸引!!!」

そう言って掃除機的なものを口に突っ込もうとする。

ちがう、吸えないんじゃなくて吐けないんだ!私は言葉で伝えることにした。

俺「いきぃはけはぁい、いひぃがはへなぁいんですぅ!」

声質がボビーオロゴン赤ちゃん言葉だった。

舌が肥大化していて呂律が回らない。しかし幸い意図は通じた。

医者「ん?なに?はけない?息吐けないの?口から吐ける?」

そうだ、しゃべれるということは口から息が出ている。口で息しよう。

こうして私は冷静さを取り戻した。

扁桃腺手術後、病室へ搬送される

私が暴れないと分かってから、ストレッチャーに乗せられ病室へ移動する。

ドラマでおなじみの「いくよー、3,2,1、ヨシショ!」の掛け声でベットへ移され、点滴を繋ぎ、酸素マスクをつけてくれた。

しかし麻酔の影響かマスクから風圧や匂いなど、全く酸素を感じない。私はしきりに

俺「はんそでへますぅ?」

と看護師へ確認した。出てるってさ。

私は息苦しい酸素マスクの下で現状の口内状況を確認した。

まず舌を動かしてみる。すると舌の両サイドの感覚がない事に気づいた。まるで麻酔をしているかのような感覚だ。

頬に当たる感触から舌が変形しズタボロになっていることに気が付いた。

多分手術につかう開口器で舌を固定する際の力が強すぎたのだろう。

そうして舌を動かしているうちに口の中がネバネバした唾液で溢れかえった。

いつも通り飲み込んでみると喉に激痛が走る。

一度飲み込むと次から次へと液体が口の中を満たす。

私は飲み込むのを諦めて、あらかじめ準備されていた唾液バケツに何度も何度も吐き出した。

一時間後看護師さんが再度部屋に訪れ,冷たい水を渡される。先ほど唾液を飲み込んで激痛だったので躊躇ったが指示なので仕方ない。

一口飲み込んでみる。があんまり痛くないある程度量のある液体なら痛くないのか。渡された痛み止めのロキソニンも難なく飲み込むことができた。

そうして洗面台へ向かう。麻酔はもう切れているようで、足がふらついたりはしない。

そこでうがいを指示される。渡されたのはこれ、アズレンうがい液

扁桃腺摘出 うがい
dav

あざやかな青が毒々しいこの液体を見て、さっき小さい男の子が

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ青いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ青だけは嫌なのぉぉぉぉああああああああ」

と叫んでいた。

口に含むとよくある清涼系のうがい薬だった。

いつもの調子で上を向きガラガラと音を立てようとすると、液が気管の方まで普通に流れ込んでくる。

どうやら扁桃腺を切除したことで、喉を塞げなくなったようだ。

鏡で自分の喉奥を覗いたが、ぽっかりと空洞ができていて驚いた。

一応汚い口の中をお見せしよう。

扁桃腺摘出 口内 二日目
dav

扁桃腺切除後、最初の食事

白米、みそ汁、卵スープ、肉団子である。

扁桃腺摘出 食事 2日目

どれもミキサーでドロドロに液状化されている。痛み止めのおかげもあって、特に難なく全て飲み干した。ただ油断すると、鼻の方に流れてくるので注意。

どちらかというと喉より舌の方が痛い。両サイドは味も感じない気がする。

扁桃腺摘出当日の夜は寝れなかった

22時の消灯で、上を向いて寝ようとすると息が詰まってしまい呼吸困難に陥る

かといって横を向くと無限に唾液が出てきて何度もペッペと吐き出すことになる。

結果、ほぼ眠れずに夜が明けた。

また、病室には無呼吸症候群の人が多数いたようで、大爆音のイビキで合唱が始まったのも寝れない要因の一つだ。

扁桃腺切除手術による入院3日目

扁桃腺摘出手術翌日の口内状況

早朝から徐々に喉の違和感が大きくなっていった。あまり痛くはないけれど。

舌の根元に何かが触れている。

洗面台へ向かい、口を大きく開け、スマホのライトで照らすと、ノドチンコが3倍に腫れて垂れ下がり、私の舌根に触れているのが見えた。

正体がわかるとますます気になってしまった。

舌の両サイドは酷い口内炎畑になっていたが、もらった薬を塗ったらだいぶ良くなってきた。

薬というのはオルテクサーというものだ。

この薬をうまく使うコツは、厚く塗りすぎないこと。米粒程度を薄く延ばす。唾液と触れるとゴム状に固まってくれる。

扁桃腺摘出手術翌日の食事

いきなり固形物が増えた。もうちょと段階的に硬くしてくれると思っていたのだが驚いた。

扁桃腺摘出 食事 3倍日目

痛み止めを使い、豆とパインはなんとかなったが鳥とニンジンが喉に優しくない

おかずに体力を奪われ米は半分ほど残した。ごめんね農家さん。

また、この日なんと入浴が可能になった。右手には点滴の針が残っているがこれは防水テープで覆った。

体は適当な濡れタオルで拭くことができるが、頭は油ギッシュだったので助かった。

扁桃腺切除手術による入院4日目

点滴が外れ、抗生物質が口径投与になる

私の部屋には合計8人が入院していたが、退院して現在4人まで減った。

おかげで夜のイビキ大合唱はイビキ3重奏まで騒音レベルが落ち、ぐっすり眠ることができた。

そしてこの日、なんと点滴が外れた。

点滴外れる

点滴を繋げるチューブを固定したテープがとても強い。もちろんそれは良いことだ。

ただ剥がすときはとても痛い。表皮を一部持っていかれた。

今までは点滴で毎日2回の抗生物質投与を行っていたが、次から毎食後の口径投与になる。

パセトシンという抗生物質らしい。見た目は子供、頭脳は大人になってしまいそうな見た目だ。

パセトシンカプセル

喉の痛みの左右差はカサブタのできかたの問題

そして喉の調子だが、相変わらず痛い。そしてどうやら左右差がある。

右側の扁桃腺摘出箇所がとても痛い。異物感があり、下の根元に触れている。

医者いわく、カサブタがちょっと剥がれてきてて舌に当たってるとの事なので放置

この日の食事はこんな感じ。

扁桃腺摘出 食事 4日目

久しぶりのシチューが最高にうまい。

だがカボチャ、お前はだめだ。喉に粘っこくひっついてとても痛かったので一口食べて残した。

米についても半部程食べて残した。

扁桃腺切除手術による入院5~12日目(退院)

5日以降は病状に変化なし

なぜここから複数日まとめて書くのかというと、この間全く症状が変わらないからである。

痛みに関してはやはり物を飲み込むとき、非常に痛い。ロキソニンは欠かせない。

食事も米のみおかゆ。おかずは通常の物だ。

しかし毎度痛くて全部食べることはできない。

喉のカサブタはそろそろ剥がれ始めており、うがいをすると白い塊が流れていく。

舌の口内炎はすべて完治した。

扁桃腺摘出手術にかかった費用

入院費もろもろ含めて42万円だった。保険や高額医療費控除を使用してほぼトントンである。

退院時には大量の痛み止めを処方されるので、当分の痛みは凌げるだろう。

体重は約2キロ痩せた。多分減ったのは脂肪ではなく筋肉だろう。

まとめ

以上が扁桃腺摘出手術の体験記録である。

誰かの役に立てばうれしい。

手術から1年後、今回の扁桃腺摘出を振り返って書いた記事はコチラ

扁桃線摘出手術のメリットとデメリットを術後1年経過の筆者がまとめる

Posted by mottiy