MQLでグルグルトレインEAを開発してみた
グルグルトレインを作ったのは川崎ドルえもんさん
先日FXを始めるため、xmtradingで口座を開設した。
そこで早速EA(エキスパートアドバイザー)をプログラミングにて作成し、グルグルトレイン方式にて自動売買を行う。
私が今回FXに用いる「グルグルトレイン」という手法は、2018年に川崎ドルエモンさんが考案した比較的新しい手法である。
彼は高卒ながらこの手法を開発した。パソコンが使えないとの事で紙を使ってひたすら計算しながら考え出したという事だ。
そしてその内容をまとめた本は投資家からかなり高評価を得ているようだ。同じ高卒としてリスペクトすべき人物である。

底辺高校卒業生が教えるFXトレード新手法【グルグルトレイン】
ここから先の文章は、上記の書籍を読んだ事を前提に話を進めるのでご容赦願う。
グルグルトレインの仕組み
まぁとってもとっても簡単に説明させていただく。何度も言うが本を読んでくれ。
グルグルトレインは「上がっても下がっても利益が出る」をテーマに作られている。
その仕組みはIFD注文(イフ・ダン注文)の集合体が作用している。IFD注文とは、注文価格と決済価格を同時に注文する方法である。
つまり「100円で買ったら101円で売る」というIFD注文を出しておけば勝手に100円で買って101円で売ってくれるのだ。
グルグルトレインはこれをマジで注文しまくる。下記の画像を書籍より引用させていただいた。
このように買いのIFD注文(子本体ロング)と売りのIFD注文(子本体ショート)をちょっとずらしながらめちゃくちゃ並べるのだ。
これなら理屈上、相場が上がろうが下がろうがどちらでも利益が出る。
また、そこへサポートと呼ばれる注文を付加する。「上がると思ったら買い、売ると思ったら売る」という本来の裁量トレード部分を残した形となる。
まぁ詳しくは本読んで。
グルグルトレインの感想1 めっちゃ資金力要るやん
実はEAを作る前にとりあえず経験しとこうと思い手作業でこの手法を事項したので、つらつらと書いていく。
まず本を読んだ皆さんはお察しの事と思うがこれ貧乏人にはできない手法だなと思う。
一回やってもらえばわかるが、この手法は基本的に大きな含み損を抱えながらその中で確定利益を生み出していくものだ。
つまりある程度の含み損が発生してもロスカットされない余裕が必要なのだ。
例えば100円から110円の10円幅グルトレで考えてみる。ロットは1000通貨で利食いは500円。
もし相場が一度110円まで上がって100円まで下がった場合、子本体だけで50万ぐらいの含み損を抱える。
更にサポートが逆行した場合は約倍の含み損。
つまりこれらの損失に耐えうる資金を持ちながら、子本体がグルグルと利益を確定するのを待つだけの余裕がないとできない。
グルグルトレインの感想2 サポート要らない?
サポートの役割は、利益の増大と裁量トレード要素を残すことだろうか。
しかし、サポートを付けることで資金的余裕は大きく損なわれる気がする。
確かにサポートを立てた方向へ相場が推移するなら大きく稼ぐことが出来るが、逆行した場合の損失はかなり大きい。
それを見越して値幅設定やロット設定を行うとどうしても消極的にならざるおえない。
また、グルグルトレインには、「相場を見張らなくても良い」という社会人にとってとてもうれしいメリットがある。
しかし、裁量トレードであるサポートを使う事によって、仕事中も相場が気になる割合がかなり増えるだろう。
よって、私はノンサポートでグルグルトレインを運用することにする。
グルグルトレインの感想3 注文めちゃくちゃしんどい
グルグルトレインでは1円の中に20個の注文、10円幅グルトレをやるなら200個の注文が必要だ。
当たり前だがこれを手作業で注文するというのは相当骨が折れる。途中で今何円の設定をしていたのか訳が分からなくなった。
しかし最初の200注文さえ終わてしまえば後は空いた時間に決済されている注文を再度設定するだけである。
しかし、1日一回決済注文の確認をするとして、これは機械的損失につながらないだろうか。
理想的なのは決済されたらすぐ次の注文を入れる事だ。手作業のように再注文まで時間が空いてしまうとその間の値動きを拾えなくなってしまう。
やはりグルグルトレインは自動化する事で真価を発揮すると思う。
グルグルトレインEAをMQL4でプログラミングしてみる
グルグルトレインをノンサポートで運用する場合は、単純に一定間隔でIFD注文を羅列するだけで良いので、プログラム自体はとても単純である。
この記事を書き始める当初はコードを公開して皆様に使っていただこうかと思った。
しかし、このグルグルEAを作成し販売している業者様が居るとの事で、まぁそういう人の邪魔したいわけじゃないから公開はやめた。
そもそも私のコードにバグがあって損失が出たりしても責任は取れないからね。
MQL特有の関数の使い方やクラスについてはこの書籍を見るだけでほぼすべて理解できるのでお勧め。私もこれ一冊でEAを作ることができた。デバックの方法なども総合的にサポートされている。

新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門
MT4にはストラジーテスターと呼ばれるEAシュミレータが標準装備されている。
そこで私が作ったプログラムを試してみた。
初期投資は170万円、シミュレート期間は約3か月、ロットは1000通貨、値幅は74円から84円の間、注文と注文の感覚は0.125円で利益確定は0.5円。
シュミレーターをスタートさせるといい感じに動いてるのが分かる。

結果はこのようにった。約3か月で1183ドル、つまり約13万円の利益だ。
ただ3か月でやめてしまったがために含み損を確定させてしまい最終的に122ドルの損失となっている。
しかしこれは途中でやめなければさらに利益が出ていただろうから何の問題もない。

グラフで見るとこんな感じで口座残高が右肩上がり。

下の波打ってる緑の線は証拠金だがまぁ全然余裕だ。
XMでグルグルトレインをする際の注意点と実際の運用
XMでグルグルトレインを行う場合は最大待機注文数に注意しなければならない。
XMは200個以上のIFD注文を待機させておくことができない。これは口座単位でなくアカウント単位でだ。
つまり私は200以上の注文を立てることができない。
これを知らないとグルグルの値幅を設定する際に困るだろう。
これは注文と注文の感覚を0.1円に設定した場合、10円のグルトレが限界ということだ。
これ以上の値幅でグルトレしたい場合は、注文と注文の感覚を広げるしかない。
これを守らなければサーバーにエラーが出てしまい、XMから警告が来るだろう。
あと値幅の設定についてだが、当たり前だが、自分の口座残高を考えて設定しないとロスカットされるので気おつけよう。
まとめ
少しプログラムをかじっていればEAは簡単に作れることが分かった。
次はこれを実際に運用してどれくらい利益が出るか報告したい。