3Dプリンタを購入して数カ月経った。
私の設計技術も向上し、プリンタやプラスチックへの理解も深まった。
そこでそろそろ本格的にエアガン外装パーツを作成する。
東京マルイ socom mk23のカービン化とは
ここでいうカービンとは「ピストルカービン」と呼ぶ部類になる。
ピストルカービンは、銃所持を許可されている地域で法律を掻い潜るための手段として栄えたらしい。
主にハンドガンをカスタムし、サブマシンガンのような風貌にしたのと解釈しているが正直あんまり詳しくない。だれか教えて。
東京マルイのsocom mk23はハンドガンながら高い初速と精度、そして随一の静粛性を誇る。
ただトリガーが硬すぎて射撃の時に力むため、照準がずれてしまう。
カービン化すると構えが安定するため、socom mk23はカービン化の対象としてピッタリなのであろう。
いろんな人が挑戦して個性的な一丁を作り出している。
今回は私もその一員になりたい。
socom mk23のカービン化カスタム用のパーツを設計する。
まぁとりあえずかっこいいから見てくれたまえ。

設計には以前作成したこのサプレッサーのデザインを踏襲することにした。
前回の自作サプレッサーは先端のサプレッサー部分はが3段ほどだったが、先日インナーバレルを延長した。
そのため現状ではインナーバレルが飛び出てしまうため、少しサプレッサー部分を延長する必要がある。
そのため少々形状を変えて五段になった。

以前の断面はサプレッサーの構造を模していたがびっくりするほど効果が無かったため普通に一本化。

サプレッサー先端のパーツは銃と固定するため継手構造となっている。

銃との固定部分はM3ネジによって本体と締結する。

溝が彫られているため、フォアグリップ部分も一緒に締結する。


やはりこだわりはこのグリップ部分だろう、何度も出力して実際に手に取り、私が一番持ちやすい大きさにしてある。
そしてこの銃との固定部分がとても設計が難しく、10回はやりなおしたと思う。

socom mk23の設計データを3Dプリンタで印刷
まずはサプレッサー部分を印刷、11時間かかった。

パーツ同士のの嵌め込みもばっちりの精度。
「丁寧モード」に設定したのでまぁ表面はそれなりに綺麗。


んーピッタリ。

全部組み上げた。
設計当初は接着剤で全て固定しようかと思ったが、かなりきつく嵌るのでそのまま使用する。

続いてグリップ部分。
こちらは7時間かかった。


本体との接続部分もok。

東京マルイ socom mk23のフレーム分解
グリップ部分を装着するにはsocomのフレームを完全に分割する必要があった。
その方法についてあまり情報が無かったのでやりたい人は参考にしてほしい。
少々写真が前後しているため「あれ?これさっき外したのにまたついてる」とかあっても気づいてないフリが大事。
それでは参ろう。
まずはマガジンを抜いて通常通り三枚おろし。

トリガーパーツを抜くところまではいつも通り。

次は銃後端のロック?を外す。
ちょっと外す過程を写真撮り忘れたけど、銃右側のロック操作部分にピンが刺さっており、それをどうにかして抜くと全部外れる。

次はこのネジを外す。

そしてマガジンキャッチを外す。
ここのピンを叩いて抜くのだが、M3ボルトがこの穴にぴったりなのでオススメ。


マガジンキャッチを引き抜く。
マガジンキャッチには小さなバネが付いているので、これを無くさないように。

続いて銃の名盤を外していく。
この名盤は接着剤で張り付いているだけなのでこのように上からドライバーで押し付けると外せる。


ここまでの作業で、もう部品は何もついていないと思う。
あとは接着剤で強固に固定されたフレームを二つに分けるるだけだが、慎重にいかないとガッデムな自体を招く。
まぁやり方としてはフレームの隙間にマイナスドライーバをグイグイと突っ込んでいくしかない。
何度も言うが慎重に作業を進めていく。

バキバキと嫌な音を立てながら確実に裂けていく。

トリガーユニットはネジでフレームと留まっているいるが、フレームを外すと雌ネジが外れる。
これは絶対なくさないように注意するべし。

パッカーン

作成したパーツの取り付け
それでは組み立て開始。
グリップには二つの部品がある。

そのうち前方を外し、3Dプリンタで作成したグリップをはめ込む。

本体と固定するよん。

トリガーキャッチとかさっき外した奴を全部元に戻す。

そして後はサプレッサーを取り付ければ、、、、
socom mk23 カービンの完成 その使い心地は
はい、完成しました。

最初の構えはこんな感じ。

カービン化するとこんな感じ。
自分の手に合わせたので抜群のグリップ感。

ちなみに先日屋内サバゲーで使用してきた。

使い心地としては、射撃精度5割向上といったところであろうか。

確実に狙いやすくなったし手も疲れなくなった。
重量はプラスチック分増したものの実際の取り回しは向上している。
静粛性についてはやはり純正のサプレッサーには劣る。
というかほぼサプレッサー効果は無い。

そして何より目だつ。
遭遇した人からは「p90切ったのかと思いました」との事だ。
言われてみればまぁそう見えなくもない。
これをきっかけにみんなと話せるから友達増えそう。笑
カービンなのにストックは無いのか
実はこんな感じでストックの製作も考えていた。

このようにグリップに埋め込んでしまえば非常にスマートだなと思っていた。
しかし試作してみると銃とストックの接合部に強度が保てない。
ストックには結構体重が乗ると思うので今回はやめることにした。
ストックを付けるなら何か他のアプローチが必要なようだ。
まぁサバゲーで使用した感じだとそもそもストックいらねぇなという感想である。

まとめ
今回はかなりガチガチに作ってみたがいかがだっただろうか。
なんか最近サバゲーパーツ作るのが楽しくなってきた。
やはり「世界で一つ自分専用のオリジナル」というのは何か得体の知れない大きな満足感を感じるものである。
しかし3Dプリンターだとやはり生産性において限度を感じる。
だれか買ってくれたりするならどこかの金型工場とかに射出形成を頼んでみたいものだ。
コメント
はじめまして。
3dプリンタで作られたエアガン用のドレスアップパーツを色々調べたところここにたどり着きました。
3dプリンタ製のパーツは強度がどのくらいの物なのかなと思い色々調べていました。
質問ですが、実際サバゲ等の使用で長期的に使用できる強度、或いは剛性でしょうか?
回答頂けると嬉しいです。
よろしくお願いします。
肉丸様
当サイトをご覧いただきありがとうございます。
3Dプリンタで作成したものの強度は実用レベルか?という質問ですね。
結論から申しますと「十分実用に耐えうる」です。
私の3Dプリンタでは、プラスチックの密度を設定することができます。
もちろん密度が高いほど高強度です。
一度最大密度で2cm×2cmの四角棒を作ってみましたが、私の手で折ることはできませんでした。
このsocomのカービン化外装のようにある程度プラスチックの厚みがあれば、通常の使用ですぐ破損するという事はまずありえません。
密度は100のうち25で出力しましたが、両手で強く握っても少しも曲がらない剛性がありました。
まぁ強度や剛性については設計者のセンスによるところが大きいので一概には言えません。
積層方向への垂直に力が掛からないように工夫する。加重を分散するため曲線を多用する。印刷時の温度と積層接着力の関係など、3Dプリンタ特有のテクニックがありますので。
ただ、ネットで販売してらっしゃる業者さんの方はきっと設計のプロでしょう。強度をそこまで心配されなくてもよろしいのではないでしょうか。
購入に際して私の方からアドバイスさせていただくのであれば「素材」に注意してください。
耐熱性や靭性などを考慮すると、ABS樹脂で作ってあるものが良いかと思います。(力が加わらない部分であればPLAでも問題ないと思います。)
長々と書いてしまいましたが、参考になれば幸いです。
以上
初めまして。
突然で申し訳ないですが、このデータを公開することはできないでしょうか?
このサイトをみていてカッコよさに大変惚れ、このパーツを欲しくなったのですが、私にはこのような設計をすることができません。
なお出力は3Dプリンターを借りて行いたいと思っています。
難しいかもしれないですが、回答いただけると大変嬉しいです。
よろしくお願いします。