ハイブリッド車の燃費を極限まで高める走り方とコツ 構造と理屈を理解しよう

レビューと理論

ハイブリッド車の燃費を極限まで高める走り方とコツ

環境問題が叫ばれる昨今。

CO2の排出を抑えようと各車メーカーが必死になって開発しているのがハイブリッド車・電気自動車である。

ちなみに私が現在乗っている車もハイブリッド車だ↓

アクセラハイブリッド

実際驚くほど燃費がいい、25km/Lぐらい走る。

しかしハイブリッド車に乗っている友人にこの話をすると

「俺の話はそんなに燃費良くない」「これならハイブリッドじゃなくてもよかった」などと返答が来る。

試しに友人が運転する車に同乗させてもらい、ドライブした後に燃費計を見ると16km/Lだった。正直運転手が悪い、ハイブリッド車の運転方法を間違っているのだ。

今回はハイブリッド車で燃費を伸ばす運転方法を徹底的に書き殴っていく。
今回ここで書く方法については、トヨタのハイブリッドシステムで検証したものである。

トヨタは電気式CVT、ホンダはDCTやIMMD、日産はシリーズハイブリッドなど、それぞれ違いがあることを理解願う。まぁ基本的な部分は共通しているものが多いのでトヨタ以外の車に乗っているあなたも参考にしてほしい。

なぜハイブリッド車は燃費がいいのか ハイブリットの構造について

ハイブリッドはどうして燃費がいいの?という問いに対してあなたは答えられるだろうか。そもそもハイブリットは何なのかを理解しているだろうか。

ここの理解が不足していると燃費のいい運転はままならない。

色々定義があるが、日本で言うハイブリッド車とは、平たく言えばエンジン自動車にモーターと大容量バッテリーを搭載したものだ。

これにより燃料を使ったエンジンだけではなく電気を使ったモーターの力を借りて走行することができる。

エンジンは発進や加速が苦手だが、ある一定の回転数で巡行を行う場合は効率が良い。

モーターは発進時や加速時は一瞬でMAXトルクを出すことができるので素早い効率的な加速を行うことが出来る。

「発進・加速はモーター」「一定速度の巡行はエンジン」と使い分け、両者の効率のいい部分だけを使うのがハイブリッド車なのだ

ハイブリッド車はブレーキを踏まない方が燃費が良くなる

回生ブレーキとは

「ハイブリッド自動車にはモータがついており、大容量バッテリーで駆動する」と述べたが、そのハイブリッドバッテリーはどこから充電するのか。

それは主に回生ブレーキと呼ばれる発電システムから充電する。

小中学校の理科の授業で「モーターは電気を流すと回転する。逆にモーターへ回転を与えると電気を発電する」と習ったと思う。

発電機とモーターは本質的に同じものである。電気を流して回転させるか、回転させて電気を作るかの違いだ。

ブレーキを踏むということはエネルギーを捨てること

これはハイブリッドに限った話ではないのだが、基本的なブレーキの構造は、回転しているタイヤの軸についているブレーキディスクにブレーキパットを押し付けることで止まる。

つまり金属に金属を押し当て、その摩擦で止まっているのだ。

回転している自転車のタイヤに手を押しつけて止めようとすればとっても熱くなる事が想像できると思う。

これは「運動エネルギを熱エネルギーとして捨てる」という事である。

ハイブリッド車は減速方法の順序を守れば燃費が上がる

通常、走行中の車を止めようと思えば何も考えずブレーキを踏むだろう。

しかし先程述べたように、ブレーキを踏むという行為は車の運動エネルギーを熱エネルギーとして捨てる事であり、非常に勿体ない。

そこで、回生ブレーキを用い、運動エネルギーを熱として捨てるのではなく、電気エネルギーとしてできるだけ回収する事を意識すれば、燃費が上昇する。

具体的な減速の順序としては下記の通りである。

  1. アクセルを離した回生ブレーキ
    • ハイブリッド車の場合、アクセルを離すことで自動的に回生ブレーキによる減速が始る
  2. シフトノブを「B」に入れての強化回生ブレーキ
    • 上段の方法では減速力が足りない場合に実施。
    • シフトノブをBに入れることで、通常の回生ブレーキよりも強い減速力を確保する。
  3. シフトノブを「B」に入れる+フットブレーキ
    • 上段方法では減速力が足りな場合に実施
    • シフトノブをBに入れ、更にに足りない減速力を通常のフットブレーキで補う。

上記の順で減速することで効率的に発電を行うことができ、燃費が高まるだろう。

ポイントとしてはできるだけブレーキを踏まない事である。何度も言うがブレーキはエネルギーを捨てるだけなのだ。

ハイブリッド車はクルーズコントロールを使えば燃費上がる

最近の車には殆ど装備されているクルーズコントロール、通称クルコン。

速度を設定すれば自動的に車速が制御される素晴らしい機能だ。高速道路などではとても重宝する。

このクルーズコントロールを低速域でも積極的に使用していくことで燃費を上げることが出来るのだ。

私の車は時速30kmからクルーズコントロールを使用することが出来る、そして私もその速度帯からクルコンを使用している。

クルコンを使用すると不要な速度の上下が無くなるので無駄な燃料の消費を抑えることが出来る。どうしても人間の足じゃアクセル開度が安定しないものである。

また、下り坂などでも自動で回生ブレーキ強度調整し、ブレーキパッドを使わずに減速することが出来る。

とにかくどこでもクルコンを使用するべきだ。

車間距離を開けることで燃費が上がる

車間距離を取ることで安全補確保することができるが、ついでに燃費も上げることが出来る。

どういう理屈かというと、距離を開けることで前述した「ブレーキを踏まない」を効果的に実施することが出来るのだ。

十分な車間距離があれば前の車がブレーキを踏んでも回生ブレーキだけで対応できるかもしれない。

こちらがブレーキを踏む機会を極力排除することが出来るのだ。

ハイブリッド車では高速道をはちょっと遅めで走ると燃費がいい

エンジンには一番効率よく走れる回転数がある。

殆どのガソリン車は2000回転/秒でエンジンを動かしている時が最適との事。

私の車の場合、約85km/hの速度がいいらしい。

しかしこの速度には車の形状とエンジンのサイズが大きくかかわってくる。エンジンが660ccのハスラーと2500ccのクラウンを比較してみる。

平らな道を走った場合、ハスラーは2000回転で100km/hだが、クラウンでは2000回転で140km/hでてしまう。

また、流線型のクラウンと比較してハスラーは前面が切り立ったような四角い形状をしており、風の抵抗が大きいことが想像できる。簡易な風の抵抗は次式で示される

F=P*C*S*V^2

F:空気抵抗、P:空気密度、C:空気抵抗係数、S:投影面積、V:速度

ご覧の通り速度の二乗が式に組み込まれているので高速移動する車にとって馬鹿にできない抵抗になるのだ。

よってエンジン回転数に対応した速度と、その速度で受ける風の抵抗を加味して一番効率のいいところを探す。

しかしいちいちこんな計算はしていられない、私もこんなこと考えてない。とりあえず瞬間燃費計を見ながら高速道路で少し遅めに走るだけである。

ハイブリッド車は長い下り坂の前にはモーター走行で電池を消費して燃費を上げる

何度も通っている峠道、この先が下り坂というのは瞬時に頭に浮かぶことだろう。

そんな時は下り坂に入る前に、ハイブリッドシステムのモーター走行モードでバッテリーの電力を消費しておく。

この操作をしなかった場合はどうなるのか。

長い下り坂では長時間回生ブレーキを使用することになるため、ハイブリッドバッテリーが一杯になってしまう。

プリウスなどの場合、バッテリが一杯になった場合は通常のエンジンブレーキに変わる。これは運動エネルギーを熱として捨てていることになる。

そんな無駄を避けるため、事前にバッテリーに空きを作っておき、下り坂で無駄なく運動エネルギーを回収するのである。

基本的にはバッテリー容量の管理は車が勝手にやってくれるが、道の形状などは考えていない。

ここは我々人間が介入するべきだ。

信号が赤になったらすぐにアクセルを離せば燃費が上がる。

自分が先頭車両で後ろに後続車もいない状態で行うテクニックがある、深夜か田舎じゃないとできない方法だ。

60kmで巡行中、少し先の信号が赤になった。この場合は大体みな下記のような行動をとるだろう

  1. 信号に気付く
  2. 60kmのまま信号付近まで行く
  3. 停車する
  4. 信号が青になる
  5. 発進する

これをこのように変える

  1. 信号に気付く
  2. すぐにアクセルを離す
  3. 低速でゆっくり信号に近づく
  4. 信号が青になる
  5. 加速する

ポイントととしては停車しない事だ。車は発進時の燃費が一番悪いため、このように低速で走行している方がとっても得だ。

3で「低速で」と書いてあるが、巡航速度から減速する際にはもちろんブレーキを踏んでは意味がない、あくまでアクセルを離すことによる回生ブレーキで減速するのだ。

また、信号への低速移動では、あまり早く近づき過ぎると青になる前に信号に到達してしまい、結果停車することになる。

また遅く近づき過ぎると信号が青になった際の加速分のエネルギーが無駄だ。

信号が青になったタイミングで丁度よく通過できるように速度を調整するのがミソである。

正しい燃費の測り方は満タン法

最後に、燃費の計測方法についてだ。

最近の車にはメーターの横に今の瞬間燃費と、平均燃費が表示されていると思う。しかし多くの場合これは正しい燃費を表示していない。

原因はモーター走行にある。

モーター走行をしている最中というのは、ガソリンを一切使っておらず、いつ貯めたかも分からない電気で移動している。

私の車では瞬間燃費計を眺めていると、モーター走行の時の表示は60km/Lである。

はて、本当にこの数値はあっているのだろうか。

燃費の計算式は、

進んだ距離(Km)÷使った燃料(L)

だが、モーター走行時は燃料を消費しておらず、式が成り立たない。

多分便宜上適当に60km/Lと決めているだけであろう。どんな数字であれ計算しないと平均燃費が出せないからである。

もちろんそんな適当な数値を使っては正しい平均燃費を知ることができないが、いい方法がある。

通称、満タン法と呼ばれるこの計測方法のやりかたは下記の通りだ。

  1. セルフガソリンスタンドで満タンにする。
  2. 走行距離計をリセットする
  3. 走行して燃料を減らす
  4. セルフガソリンスタンドで満タンにする。
  5. 走行距離÷給油量を計算する
  6. 2に戻る

こうすることで実際走った距離と実際減った燃料の数値を使用することができ、非常に信ぴょう性の高い平均燃費データを得ることが出来るのだ。

ちなみにセルフスタンドでなくても良いのだが、店員によっては少なめに入れたり、溢れんばかりに並々まで注ぐ奴もいる。

給油するときの誤差を減らすため、基本的にはセルフスタンドを使用すべきだろう。

まとめ

今回ご紹介した方法のなかには、周りに迷惑となってしまう方法もある。

燃費を気にしすぎるあまり事故を起こしては元も子もないし私は責任を取れない。

周囲の安全に十分気を配り、できる範囲で行っていくことが重要である。

みんなでガソリン高騰に対抗しようではないか。

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